夢物語
□私の香り
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そして日曜日の夕方。
公園のベンチでひと休み。
「はい、これ。プレゼント。
お誕生日おめでとう!」
「え?あ…わんに…?」
誕生日当日が平日だったので、
日曜日の午後に2人で会う事になっていた。
「…開けてみていいか?」
「うん。気に入ってくれるといいんだけど…」
「やーがくれた物、気に入らないわけないさー」
「あ…そ、そう?それなら私も嬉しいな…」
「あ…これは…」
「どうかな…?」
「気に入った。にふぇーどー」
「よかった…」
私が選んだのは石鹸。
彼はいつもいい香りがするから。
私は彼の香りが好きだから。
「これ、使わせてもらうから」
そう言って彼はフッと笑ってみせてくれた。