夢物語

□私の香り
3ページ/5ページ

そして日曜日の夕方。
公園のベンチでひと休み。


「はい、これ。プレゼント。
お誕生日おめでとう!」
「え?あ…わんに…?」


誕生日当日が平日だったので、
日曜日の午後に2人で会う事になっていた。

「…開けてみていいか?」
「うん。気に入ってくれるといいんだけど…」
「やーがくれた物、気に入らないわけないさー」
「あ…そ、そう?それなら私も嬉しいな…」

「あ…これは…」
「どうかな…?」
「気に入った。にふぇーどー」
「よかった…」

私が選んだのは石鹸。
彼はいつもいい香りがするから。
私は彼の香りが好きだから。

「これ、使わせてもらうから」
そう言って彼はフッと笑ってみせてくれた。
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ