02/26の日記

17:45
『苦手なものは雫先生の黒い一面です』
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ある年のバレンタイデ―。の、二日後の五時間目。
社会の時間。
原先生が急用で席を外しつまらない社会の自習の時間だ。
くそう、原先生め。明日の朝のホームルームでめちゃくそ苛めてやる。
で、代わりの先生に雫先生が来た。
雫先生は優しいしスマイルは輝かしいしなんつーか、生徒にも敬語とか使うし。まぁ、良い先生?
なんだけど…裏があってなんというか黒いっつか。
苦手なタイプ…みたいなー。いや、嫌いなわけじゃないけど…。
どうでもいいか。

「はい、皆さん。今日は原先生が急用でいないので代わりに私が入ります。
えー…自習ですが自分の力で解きましょう。友達との会話はあまりなくしましょう。
あまりにも五月蝿い場合は、放課後社数準備室に来てくださいね。こってり、しぼってあげますから。」
『(怖いーっ…)』


んで、私は頑張って勉強してたんですよ。十分くらい。

えー…疲れた!
くっそう、なに雫先生下向いてんの!?あー!コワイ!!
ってあり…
『(三郎おぉぉおおぉぉぉおおお!!?)』
何、何寝てるんだい!?おまっ!殺されてもいいのか!?
『(って、八左ヱ門!?君も何寝てんだよ!!しかも、少々のいびき!!)』
もう、私の席の両はじさんは、馬鹿なの!?
雷蔵さん、君は熱心でいいね!


『(あれ…あれ、あああああっあれ!?し、雫先生!?手を顔に当ててヒジついて何悩んでる感じを描出してるの!?あ、戻った。)』
…もしかして。
机の中からメガネケースを取り出す。
『(そう、こういう時のメガネじゃない!“見えないものを見ようとしてー”って歌詞があったじゃん!?
そう、これで、雫先生と目があったら社数準備室いきだな。よし!)』
装☆着!

『(ん、あれだね。寝てるね。)』
わたしの、二十分の気の迷いとか隣の席の人の心配とか一気にチリになった。
あとで、二人をしめよう。
あと、勘ちゃんも、前で寝ていたのだけど。
勘ちゃんだから心配してもいいよね。

んで、久々知。お前、なんだよ。
なんで、授業中に豆腐食ってんだよ。私のクリームパンの時より酷いだろお前。あとで、ついでにしめよう。

「…っは、寝ていた。」
『おはよ、三郎。君は授業後に死ぬ運命なんだよ。』
「は?」
「…あれ、倉本さん?」
『…え?』
「何を喋っているのですか?鉢屋くんに迷惑でしょう。」
『あ、え?い、いや私はですね、寝ていた三郎君を起こしたんですよ。』
「そうなんですか?鉢屋くん。」
「いいえ違います。」
『てめぇぇぇぇぇぇえええ!!ふざけんなよ三郎!』
「倉本さん?そんな言葉は使ってはいけませんよ。後で社数準備室に来てくださいね。」
『え!?なんでですっかぁぁぁぁぁぁぁぁああ!?』
「つべこべ言わず来てくださいね。」
『は、はひ。』


あぁ、原先生より怖い。
あぁ、今日で私の人生終わったな。

放課後――…

「全く、貴方の噂は聞いていましたが…」
『いや、本当に三郎君起こしてただけなんです。』
「まぁ、別に今回は許しましょう。貴方の意見もありますしね。」

いやぁ…本当なんだって。
「んー…じっとしてれば可愛いんですけどね。」
ぽんぽんと頭を撫でる。
『先生?生徒を口説くものじゃありませんよ。』
「口説いてなんていませんよ?ホントの事を言っただけです。」
『といいますが、今思いましたけど、さらっと酷いこと言ったんですね。』
「そんなことないですよ。」

まぁ、ただ話をしただけですけど。
教室戻って三郎と八をしめた。雷蔵が少し笑ってた。黒かったんだな。雫先生タイプなんだね。

今日一日で学んだことでした。
収穫が少ないのは気にしてはいけない。

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