KB 小説

□Good Night...
1ページ/2ページ




さむいさむい冬。
こんなに寒い日は、
ひと肌が恋しくなる。









Good Nigh...












「ゆーき、もう電気消すよ?」

「うん」




勉強がひと段落ついたころ。
双子の弟と共同の部屋で生活するオレは、
もう寝るよ、という意味をこめてそう言った。
マンガを読んでた弟の祐希は、きりがよかったのか、
(きりが悪いときは30分くらい待たされる)
すんなりマンガを置いて、ベットにもぐりこんだ。




「うー・・・寒い寒い・・・・」




祐希は布団に入ったかと思えば、
こたつにもぐる猫のように、まるまっていた。
そんな弟の姿に、オレはぷっと笑いがこぼれた。
オレは、祐希のそんな可愛いところも含めて、
祐希が好きなんだと思う。





「ゆうたぁ」

「なぁに」

「好きだよー」




けど、男同士だし、双子だし、
とても外ではそれらしいことが出来ないから。
二人きりになった、この夜の時間は、
オレたちにとって、特別な時間なんだ。




「悠太はぁ?」

「はいはい。好きだよ」




祐希はなんともなくオレに言うけど、
オレは、まだ少し照れくさくて。




「あーもー・・・・・・・寝よっ」




その照れを隠すように
そそくさと電気を消して、二段ベットの上にあがり、布団にもぐりこんだ。
布団は、ひんやりと冷たかった。



「ゆうき、」

「んー?」

「・・・おやすみ」

「・・・・うん、おやすみ」






次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ