□今宵、宴
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手を繋ぎけんちゃんの家まで帰るあの時間。
なぜか永遠に感じた。
けんちゃんもオレを好きだったなんて、なんて幸せなことなのだろうか。

優しく温かいけんちゃんの手。


間もなくけんちゃんの家に着くという距離に近づくと、ふと立ち止まった。


「ハイド…、付き合えとは言わない。だけど、俺の側にずっと居て。」


そっと微笑むけんちゃん。
本当にオレのことが好きで、大好きで、大切にしたいという想いが伝わってきた。

そんなけんちゃんの傍からどうして離れることが出来るだろうか。


オレもそれに応えるようにそっと微笑んだ。


「オレはけんちゃんの隣から絶対いなくならへんから。お願いやからオレの手を握っていてな。」


もう誰にもけんちゃんの隣は譲らない。
けんちゃん、オレはけんちゃんの傍じゃなく、けんちゃんの隣にいたい。
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