□夢
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『夢は夢で終わる』

彼がどうしてこんなことを言ったのか、僕にはわからない。

『ゆっきーの腕のなかにいる夢を見てたんよ。』

初めて抱きしめたあの日、ずっとゆっきーと一緒になるのが夢やった。って話した君。
それも夢は夢で終わり、一緒になれないと思ってるの?夢だから、これが願望ならよかったのかな。

「俺ら夢見てるだけや。好きなんて思い込み。」

なんで君はそんなにひねくれるの?なんで僕を悲しませることを言うの?

「なら、別れる?」

ま、僕も相当ひねくれてるから別れるなんてサラっと言えてしまうんだけど。
内心ビビってんだよね。

「…まぁ、もう少し一緒に居てあげてもいいよ。別れたいなら止めないけど。」

ひねくれ者…。別れたくないくせに。

ひねくれ者同士だからこそお互いの気持ちを隠しても分かるんだよね。

たまに本音を聞きたいときがあるけど、それはお互い様。
僕も言えないし、テツくんも言えない。


あ、そうか。だから夢は夢で終わるなんて言ったのか。この恋が実らないものだから、いつ終わるか分からない恋だから。
夢だと思えば、諦めがつくと思ってるんだよね…。
「…ばかだよテツは。」
「えっ‥…。」

テツくんを抱きしめ、キスをした。
誰がこの恋を夢なんかで終わらせてやるか。僕は一生きみを手放してなんかやらないよ。
だから、一生僕のそばにいて。口には絶対ださないけど…(笑)



END




久しぶりのユキテツ

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