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□*過去の現在W*
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「ラビ」
自分を呼ぶ声が聞こえた
あるホテルの一室にて
あの赤毛の少年ラビが、ソファに仰向けになって、本を顔に被せて寝ている
ラビはもう、10才だ
神田を列車に置いてきてから、4年もの月日がたっていた
「お前は寝ることしか能がないのか…」
自分の師であるブックマンが呆れた様子で近づいてくる
「だって暇なんさぁ…」
「渡しておいた歴史書は全部読んだのか???」
「読んだし、覚えた。なんならお聞かせしましょうか??((ニヤ」
6才の頃とは比べものにならないほど成長したラビは、その辺を歩いているだけでも色んな人に声をかけられるまでになっていた
「もう覚えたのか…まったく、暗記力だけは優れてるな」
「でしょ??やっぱオレはすげぇさぁ♪」
「調子にのるな」
。