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□非道
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灯りが消えた部屋の中。耳につく泣き声を上げる白い固まりをがばうようにたった女をただ見据える。
女が振り上げた匕首を打ち払うように刀を振り下ろした。そのまま流すように刃を返し、腹から首筋へと斬りつける。
「…ッあ」
微かな断末魔と飛び散る紅。
女はそのまま後ろへ倒れ動かなくなった。
傍らに転がる白い固まりに手をかける。止むことなどないのではないかと思うほどの泣き声も、軽く力を込めただけで止んでしまった。動かなくなったソレから手を離し立ち上がる。
「仙ちゃんは容赦ないね」
背後に感じた慣れた気配に振り返れば、一人の少年が動かなくなった女のそばにしゃがみこんでいた。
「敵だ」
彼の言葉に短く返せば、彼がニッと笑みを浮かべたのが分かった。
「うん、そうだ。しかし、この女なかなかの上玉なのに…簡単に殺しちゃうなんて惜しいよ」
彼の言葉とは裏腹に感情のない瞳から目をそらす。
「私は非道な真似はせぬ」
それだけ言って、部屋から出た。
「嘘つき」
背後から聞こえた声に心の中で答える。
――嘘つきはどちらだ。
fin.
分かりづらいですね…
どうも私の脳内は暴君と仙様を合わせると暗くなってしまうようです。
暴君は非道なことを口にしながらも出来なくて、仙様は暴君が出来ないことも平気でしちゃう。
というか…仙様は感情を殺せて、暴君にはそれが出来ない…
こんな感じのことが言いたいのですが、上手くあらわせてませんね(´・ω・`)
最後まで読んでいただきありがとうございますm(_ _)m
――
転載と同時に加筆修正しました。
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