SS

□鈍感
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「ニャロー」


にゃんにゃんに一番に話しかける麻里ちゃん


気にしない気にしない。

いつもなら一目散に走っていって
何が何でも奪い取る。



それを小さな子供を見るかのように見る麻里ちゃん

それがいつもの光景





けどにゃんにゃんはすぐに飽きたようで
携帯片手に机の上でダラーっと…



って何で私のとなりに来るんですか!!




にゃんにゃんに話しかけない

そう決めた、ついさっき




私はゲームに夢中。
今大島優子はゲームに夢中なのです



横目でチラチラ見てると
いきなり携帯を手から離し
机に突っ伏したまま私を見つめる


何!?
どうして!?
何故!?




「…怒ってる」

「へっ??」



さすがに無視できず
ゲームを置いてにゃんにゃんを見る




「ゲームしてたら、にゃんにゃん助けてーとか、クリアできたよーにゃんにゃんーとか無駄にうるさいのに…」


何かブツブツ言い出したにゃんにゃん

ひとりごとなのか話しかけてるのか
わからないぐらいの声量



「陽菜、暇」

「よしっ、にゃんにゃんゲームやろっ」


にゃんにゃんの話を聞いてる間に
ゲームオーバーになった画面



「どうやってやんのー??それ一人用じゃん」
「ほらっ、にゃんにゃんが操作して、私が指示するから」

「何それー、面倒臭いー」


ピカピカ慌ただしく光りだした画面




えっ、にゃんにゃんと話さない??
今決めた、にゃんにゃんと遊ぶ




「ゆうちゃんも今日ご飯食べにるー??」

「いやっ、それはやめときます」


それは意地もいきません
イチャイチャしてるのなんか見たくないっ

「麻里ちゃんー、ゆうちゃん行かないってー」

画面から目を離さずに麻里ちゃんに要件を伝えるにゃんにゃん


「残念だなぁーゆっぴー。まっ、ニャロと二人でラブラブできるしいっか」


うー、麻里ちゃんめ…




と、あっちゃんが私を呼んでる

「優子ー、あのねー…」




何っ!?

全速力で小嶋さんの元へ


「行きます、小嶋さん、ぜひとも行きましょう、小嶋さん」


無理です
麻里ちゃんに奪われるわけにはいかないっ



気持ちの切り替えが速い大島さんでした




END
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