短編:inzm

□永久に光り続ける星なんてない
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シュウ、シュウ。


あぁなんだか僕を呼ぶ声が聞こえる。

「シュウ!」

一際大きく呼ばれ瞼をゆっくり開いてゆく、闇から変わり光が目の中を貫いた。


「なんだい?…名前?」

むくりと起き上がり僕を呼んだ名前の方を向けばぽろぽろ、と二つの目から雫が落ちた。

「良かった…起き…て、くれた」

ぽろぽろ泣き出した名前に内心可愛いと思いながら軽く息をはく。名前は毎晩僕が居なくなる夢を見るらしく毎朝こうやって僕を泣きながら起こす。もう何年もやっているが相変わらず可愛い。煩わしさを感じないのは名前を好きだからだろう。


「居なくならない。いつもそう言ってるだろ?」


まだ肩を震わせながら泣く名前をぎゅっと抱きしめれば首が小さくこくんと揺れる。

抱き締める名前の首もとに顔をうずめれば柔らかな匂いが鼻腔をくすぐる。


あぁ、いつまでもこうしていれればいいのに。名前はまだわかっていない。どこかに行くのは僕じゃなく君なのを。






―絶え間なく闇を照らした―
(光もいつかは消えゆくんだ)
(そう、僕を残して)




赤さんに1111キリリクとして捧げます。暗めのお話ごめんなさい(´Д`;)

書き直し等いつでも受け付けていますので!
ありがとうございます(*´ω`*)



(20120225)

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