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□03
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最近宮双子がよぉけ近寄ってくる。
それもこれも全部うちの姉さんのせいやけん何ともいえん。



【お稲荷さんは好きですか?3】


「しんちゃーーん、そない怒らんでぇやぁ」



人の気苦労もよぉしらんでソファに座る俺の後ろからのっぺり抱きついてくる名無し姉さんにはほとほとあきれる。



「あつい。自分はどう思てるかしらんけど脂肪も暑い時は暑いんやで」


「ひど!遠まわしにデブ言うてるやんけ!」


デリカシーの欠片もないな信介!
大きな声でばちこんと俺の頭をぶったたく。やめぇ、脳細胞しんでまうやろ




「そない信ちゃんの後輩しらんかったの怒ったん?ほんまごめんて…」


人の後頭部に清々しいまでの張り手を入れたくせにすぐにしょぼくれる。後ろを向けばずるずる座り込む姉さんの姿。



「…別にそれでは怒ってへんよ」


ぽん、としょげる頭に手をのせなでる。
ほんましょうもないことで良く落ち込む姉さんやで。



そのまま手を動かしてればへにゃ、となさけないようなほっとした顔で「よかったぁ」なんて笑う顔なんかまだまだ他の奴に見せられんでなぁ。



なんて俺もまだまだシスコンやな。

























北くん姉さん言うんかな。姉ちゃんでもありよな
(18/04/05)


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