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「なんなの、最近」
「今は邪魔したあかん。角名」
「せや。俺らは今真剣なんやぞ」
いや、だからなんなの最近の宮兄弟。
【お稲荷さんは好きですか?4
】
最近何かとつけて宮兄弟が北さんに挑んでは突っぱねられ、挑んではへこまされを続けてる。見ていて面白いのは面白いがチャチャをいれることもできないくらい気持ち悪いぐらい真剣な宮兄弟に普段もそれぐらいしゃんとしとけば怒られないんだろうに、と思う。
しかしこの二人の変な熱意はどうやらバレーではなく北さん、もしくは北さんに関係のある人絡みの様で必要以上に北さんにへばりついて叫んでいる。うるせぇ。
「いいでしょ北さん!!!」
「せや、今時普通ですやろ」
「あかんもんはあかん。ましてや本人の許可もなしに俺が教えるとでもおもっとんか」
ぴーちくぱーちく騒ぐ2人をアランと眺めていれば不意に後ろから服の裾が突っ張る感覚。何かにひっかけたか?と思い振り返れば思っていたのと違う光景。他人の頭がずいぶんと小さいところにあった。
「あ、ごめんなぁ。君せぇ高いしきっとバレー部やろ?うちの信ちゃんしらへん?」
振り返って見下ろしたことに気づいた頭の持ち主が見上げて笑う。え、めっちゃちっちゃ…かわ……いやちょっとまて。今信ちゃんって言ったか?
うちのバレー部で信、と点く人は多くない。ぱっと思い浮かべた人物はちゃんつけで呼ばれるにはあまりにも想像が難しい人だが。
「あれ?ちゃうかった?バレーやなくてバスケやった?」
考え込んでいればおかしいなぁ、聞いてたすなくんやおもたねんけどなぁ、なんて声。え、誰。俺の個人情報ばらまいてるの。
うーん、と変な声で考えるのを見続けていると今度は後ろから聞きなれた声。
「姉さんなにしとんのや」
「あ、信ちゃん!」
やっと会えたわ!なんて駆け寄る姿をみながら思った。
北さんだったのかよ。でもまぁ兄弟ならちゃんづけもありなのか。なんて考えてれば
「名無しさん!!!」
「あー!!双子ちゃんやぁ!」
さっきまで撃沈してた宮兄弟が駆け寄る。
なんだ、騒ぎの原因北さんのお姉さんか。
北さんにひっついてたみたいに今度は名無しさん名無しさんと周りに落ち着く。なるほどなぁ、面白そうだし俺も参加しようかな。
「確かに北さん相手やとにっちもさっちもいかなさそうだよな」
はてなを浮かべるアランを余所にそう考えた。
すなくん参戦
(18/04/06)