短編:inzm

□大好きさ!
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「湾田ー、買いもん付き合ってくれー」


「何で俺が。」


そういえば名前に「頼むよー!」と頭まで下げられた。
そんなに深々と下げられたら行くしかない、というか好きな奴と一緒に出かけれるんだ。断るわけがないだろう。


で、付き合ってみたはいいがなぜ雷門町。しかもなぜ商店街。なんでだ。


「ここの商店街になーすっげ美味しいラーメン屋さんがあんだ。それ食べたくて!」



「だったら一人でもいいじゃねーかよ」


そう商店街を隣あって歩く名前に言えばほにゃあと猫みたいな笑いを浮かべながら言われる。


「だって"一番仲良い奴と来な、おごってやるよ"って言われたんだもーん」


にへへ、と笑う名前から少し顔を逸らす。なに、こいつ。すっげ可愛いんですけど。…不意打ちすぎる。そういや…

少しやな予感を抱えつつも聞いてみる。


「なぁそのラーメン屋の店長ってじじぃか?」


すると勢いよくこちらに顔を向け、きらきらした表情で意気揚々と答えられた。






ー俺が大好きな人だよ!ー
(おう、いらっしゃい…て誰だぁ?そこのガン飛ばしてくる餓鬼は)
(いっちゃん仲良いツレだよ!)
(どーも?いっちゃん仲良いもんです(意外とわけぇじゃえーか、でもおっさんにゃあ変わりねぇ)
(はっ、生意気そうな面してんじゃねーか(こいつが一番のツレ?ツレ止まりならいいんだが…)
(鳶鷹さーん、はーやくー)







鳶鷹格好良いよ、湾田も格好良いよ。
過保護な鳶鷹に嫉妬する湾田。この二人に挟まれたら幸せだと思う。まさに両手にイケメン←


(120102)

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