運命の図書館

□猫はツンデレなんでしょうか?
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ボンゴレ10代目である沢田綱吉は完ぺきな少年である。
 ふわふわした頭の後ろに肩まである髪。女のように大きい琥珀色の瞳。白い肌。桃色の唇。細い体。細い脚。きれいな声。成績優秀。運動神経抜群。性格抜群。そして、マフィアのボスであること。
そのため、老若男女に人気がある。
そんな、命令する側であるはずの綱吉はいつも受難な生活を送っているのだった。

「ふぁぁ・・・」

朝。すがすがしい朝がやってきた
綱吉はその特異で大きな琥珀色の眼をこすりながら大きく欠伸をして、自分専用の白いマグカップに高級そうなコーヒーを注ぐ。
コーヒーの香ばしい香りがして綱吉はゆっくりと目が覚めていく。
どさりと自分の机に座り、コーヒーを飲むはずだった。

「!」

ヒョイと綱吉のマグカップを取り上げ、モーニングコーヒーを飲み干した。

「・・・ザンザス。」

ザンザス。
その竜のような赤い目に、その目を隠すようにある前髪。約10年前につけられた傷痕。ヴァリアーの隊長のオーラが漂っている。
実際、綱吉は2年前はザンザスにビビりまくりだったのだ。

「・・だから、お前どうして人のモーニングコーヒーをとるのかな?」

大きな瞳を不機嫌そうに細め、ザンザスをにらみうける。
この行動は2年前から全く変わっていなかった。

「るせぇ。」
「るせぇ、じゃない。」

この会話も一体何回しただろうか?
数えてはきりがないと綱吉は大きくため息をこぼす。

「おい。ザンザス。俺の生徒に手を出すんじゃねぇよ。」
「・・・アルコバレーノ。」

12歳の体型でもクールな雰囲気を放つリボーン。その右手には愛用の銃が備えられている

「ハッ。テメェ、いったいこいつに何を教えられたんだよ」
「んだと?」

ザンザスの口から出る皮肉の言葉にリボーンは愛用の銃を構える。完全に戦闘モードに入ってしまった。
しかし、こんな化け物二人の戦いでも綱吉は不機嫌そうな顔のまま。

「わかったから、喧嘩するのはやめてくれない?」

淡々という。
さすが、最強の十代目というところだろうか。

「十代目!ご無事ですか!?」
「獄寺君」

ドアを勢いよくけり入ってきたのはボンゴレ十代目嵐の守護者 獄寺 隼人。
銀髪を風に揺らしながら緑色の瞳で鋭く殺気を放つ。

「ザンザスにリボーンさん!十代目を困らせるのはやめてください!」

綱吉の前に立ちはだかり二人から守ろうとする。

「どけ。忠犬。そいつはおれがもらってやる。」

「ザンザスの真似をするつもりはないが、生徒に後始末をしなきゃな。」

そんな獄寺に2人は同じボンゴレであることもかかわらず銃を構える。

「二人とも、獄寺君に手を出すなよ。」
「るせぇ。カス」
「だまってろ、ダメツナ。」
「俺は、カスでもないし、ダメツナでもなくなった。」

獄寺の後ろでこの光景に呆れたように腕組みをしため息を吐く。こんないつ仲間割れしてもおかしくないような人材でも一応天下を取っているのが綱吉のすごいところなのだが。

「あと・・・もらうというのはどいう意味・・?」

鈍い。
今この場にいる3人は心の中でシンクロした。
綱吉は完ぺきなボスだ。
リボーンが2年間みっちり鍛え上げたのだからそれは間違いない。しかし、この鈍さは変わらない。
もちろん、もらうとは「性的」にだ。恋愛対象ということ。

「・・・・テメェ、本当にこいつに何教えていた。」
「俺のせいじゃねぇ・・」
「・・・・・鈍すぎです。十代目。」
「ちょ・・・ひどいな・・」

ザンザス、リボーン、まさかの忠犬にダメ出しをされ少し、ショックを受ける十代目。本当にボスかと思うくらいのかわいらしさだ。

「ったく・・お前たち、何も言わなきゃいい男なのにな・・・」
「「「!!」」」

3人は一気に恥ずかしさに襲われる。
もちろんうれしいのだがやはり恥ずかしい。

「・・・・・・・あ。」

しかし、これは綱吉も同じこと。

「い・・今のは、つ・・遂。あ・・その、女にもてるということで・・・べ・・別に、俺はお前たちのことみて、ドキドキなんて・・。」

顔を真っ赤にして言う綱吉。
2年前まで男の娘と称されていた綱吉は今では少しツンデレという性格。
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