短編夢置き場

□幼馴染みと、相反するその気持ち
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いつだって私はあなたの困った顔が見たくてワガママを言っちゃうんだ













いわば幼馴染み、いわば血の繋がっていない兄弟
そんな関係を続けてもう何年?いや、何十年?

彼の金髪も
端正な顔立ちも
何でも器用にこなす所も
先読みしすぎで自分の気持ちを押し殺しちゃう所も全部全部分かってる
だから私はトーマが大好きで大嫌いだ












ボフ、そんな鈍い音がした。私が投げたクッションがトーマの後頭部に命中。

『…お前ねぇ、』

リビングのフローリングに落ちたグレーのクッションを拾えば、トーマは振り返り、私に優しく投げ返した。
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