三角定規
□第七話
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「あ〜あぁぁぁぁ〜〜〜〜〜〜〜〜」
文字だけだと唸ってるように聞こえるが、これは新ぱっつぁんの歌です。
『演歌って…あんた渋い曲好きになったね』
さっきのあ、は演歌のビブラートでした。
「でも上手いよね」
うん。そこが一番ムカつく。
私たちは今カラオケボックスにいる。
この間の金曜日、みんなは毎週みているアニメを見た後、音楽番組を見た。
それからみんなは現代の音楽にはまってしまい家中で歌が響いた。
近所迷惑になるから今日、カラオケボックスにきたのだ。
「つ、次は俺だな//」
「一くん何入れたの?」
「森のくまさんだ」
…………、森のくまさん?
『ちょっとまてよ!君は午前2時のチェリーパイ歌うんだよ!』
「なんだ、それは?俺は森のくまさんを歌いたいんだ」
えー、鳥海さんのエロボイス生で聴きたかったのに。
「斎藤は森のくまさん歌ってて恥ずかしくないのか?」
左之さんの声はもう一くんには聞こえてないらしい。
確かにいい歳して森のくまさんはきついわ。
『でも上手い』
「次は俺だな」
流れてきた曲は今話題のK-POPだった。
足がウザいくらい細くてきれいで可愛いグループの曲だった。
どのグループかは想像に任せるとしよう。
『左之さん!腰ふってー』
「おう!いくぞ!」
美脚美腰そして美尻!
あれ?私って変態なのかな…?
「変態だろ」
『ロリコンに言われたくない』
「ロリコンってなんだ?」
『帰ったらウィキで調べなさい』
「わかった…、俺の番か」
「土方さんは何歌うんですか〜」
「よーく聴いとけ」
そこまで言うなら耳の穴かっぽじって聴いてやらぁ!
「茜、女がそのようなことを言うな」
一くんってさ……お母さんだよね。
『あ、曲流れた………これって聖子ちゃんじゃん』
「古いな…」
聖子ちゃんが嫌いなわけじゃないけど古い。
『さすが三十路のロリコン…』
「アハハっ!いいこと言ったね茜ちゃん」
沖田総司…君はなんてお腹が真っ黒なんだ。
「次は僕なんで土方さん、退いて下さい」
ピッと演奏中止のボタンを押した。
「!総司……まだ1番しか歌ってねぇよ!」
「土方さん退いて下さい」
何で総司くんはニコニコしながら言うんだろう。逆に怖いから…。
さぁ総司くんは何を歌うのかな?
『あ、ジャニーズだ!……でもさ、光GE〇JIだよね。これ』
あんたも十分古い歌歌うな。
「茜ちゃん!どうだった?」
『うまかったよ!』
だけど古い。
「ん?何か言った?」
『き、気のせいじゃない』
なんで人の心読めるんだよ!読心術か?!
「やっと俺の番だ!歌うぞ」
『平助頑張れ』
カラオケって頑張るものじゃないけどつい頑張れって言っちゃうよね。
「平助は何歌うんだ?」
「キセキ」
「何かさ…」
「普通だな」
そうだね。キセキっていったらeが沢山あるグループ名の曲だよね。
「いいじゃねぇか!キセキいい曲だろ?!」
いい曲だけどここまで皆変な曲というかノリのいい曲だったのに。
でも私もキセキ好きだよ。
『っしゃ!やっと私の番きたぜ』
「茜は何を歌うんだ?」
私は必ずカラオケにきたらこの歌を最初に歌う。
『ハ〇太郎』
とっとこ〜で始まるあの歌。
ノリノリで歌ってる私を、みんな引いてました。
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