TOA1

□復讐するは我にあり
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 唐突だがティアは何かに憑かれていた。




 普段のティアは感情の波を表情に出さないよう心がけている節があるがそれでも女性らしいしなやかさを醸し出している。しかし現在彼女の顔に浮かぶ感情は無。

「――ふむ。接続は上手くいったようだな。私の声が聞こえるか?」

 話し方は彼女本来のものではなく、普段より幾分トーンが低かった。トドメは何の力が働いているのか……あろうことかティアは宙に浮いていた。

 何の前触れも無く雰囲気が一変してしまったティアに仲間たちは困惑する。これをあらかじめ知っていたルークと、事情は解らないながらも事前にその存在の声を聞く事ができていたアッシュ以外は。もっともそのルークにしてもティアの違和感に表情が曇っていたが。

「ところで、あなたは何処のどなたなのです?」

 皆が困惑していた中、いち早く冷静さを取り戻したジェイドがティアの体を借りている存在へ名を問う。するとあっさりと返事が返ってきた。

「私はローレライ。お前たちが第七音素と呼んでいるものの集合意識体だ」




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