Poetry 0

□文月七日
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彦星と織姫は

雲の彼方

空の向こうで

再会す



その話を

一番初めに聞いたのは

いつだったろう



願いは叶わないと思った


神様は意地悪で

嫉妬を抱え込んで

一人慰めてくれる誰かもいなくて



寂しくて

意地悪で



でも

二人は逢えないのに

幸せそうで



だから

嫌になる



自分が何をしているのか

わからなくなって

何をしたいのか

見失って



願ったのは

嘘じゃない

彼らの幸せが

笑顔が

光だった



神様は

笑った



寂しそうに

儚げに

苦しそうに



まるで

涙を堪えているようで

私の瞳に

涙が溢れた



私は何もいえなかった

私には何も

言の葉を紡ぐことすら

叶わなかった



神様に

私は願った



“どうか笑っていてください”と

あなたが笑うたび

私は此処で

涙を流すから



私の願いは

私の涙と引き換えに



あなたの優しさを

私は知っているから

知ってしまったから



あなたの願いを

唱えて



“誰かの願いが叶いますように”

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