Poetry 2
□38 触れた傷痕
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私のことなんて
何にも知らない人が
そんな
知らない人が
私の古傷に触れて
癒そうとして
だから
涙が出そうになって
そうか
私
助けて欲しかったんだ
こんな言葉を
掛けて欲しかったんだ
こういう風に
ちゃんとわかっていて欲しかったんだ
そんな
当たり前のこと
今更
確認する必要のないはずのこと
言葉にしてくれたから
私の代わりに
教えてくれたから
きっと
傷は癒える気がして
きっと
明るい光が見えてきそうな気がして
ありがとう
涙って
こんなにも
脆く
あらわれるものなんですね