11/03の日記

12:45
隣の赤子を見ながら
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見えることに
どんな価値があるんだろう

この子はまだ
水の中から世界を見ている

目が合っているように見えて
本当にそうかはわからない


何が見えているんだろう
何を見ているんだろう

落ち込む心を振り払うように
私が見上げた車窓の景色は
この子にはきっと
見えていない

だけどきっと
私がなくした
世界を見ている


ふと見やったその子に
頷かれて
見透かされた心が
嗚咽を漏らす

「ありがとう」
あなたの世界が
美しいものでありますように

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11:54
お散歩
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世界に色がない日は
メガネを外す

くっきり見えてしまうと
色のないことが
はっきりわかってしまうから


カラフルなはずの世界
「青い」空と
「緑」の葉っぱ
「赤い」木の実も
見えるかもしれない

だけど今は見えないから
メガネのせいで
見えていないから







立ち止まって
葉っぱに触れる

光沢にみせられて
癒やされたくなって
触れてみる


見上げる空と
葉っぱのコントラストが素敵で
写真を撮りたくなる

撮っても撮っても
私の見ている世界とは違くて
もどかしくもなる


だけど
だけど
それ以上に

世界に色がつき始めている


青い空
緑の葉っぱ
枝のこれは…
何色?

でもでも
見える
感じる

触れた光沢
透き通る空
まぶしい光のなか
カラフルな世界がある


さあ
メガネをかけよう

曖昧な世界に
別れを告げて

口ずさむ歌も
陽気に変わる

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