11/18の日記

02:03
5年前の思い出
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家族以外と
学校行事以外で
初めて旅行に行った

そんなこと初めてで
おそろしすぎて
“行ったら最後
帰ってこられないのでは…”

本気で思ってた

だから正直
“楽しみ”というより
不安だった

ちゃんと無事に帰ってこられるだろうか
何もなく
楽しめるだろうか

どんな荷物を持てばいいのか
どんな服装で行けばいいかも
わからないまま
曖昧なまま
黄色いバスに乗って出発した


5人という中途半端さで
どんな席順だったかも覚えてない

バスの光景で覚えているのは
長いトンネルを
クラクションを鳴らしながら走ったこと
気付いたら雪景色になっていたこと

どれくらい走ったとか
どんなルートかなんて
わからないけど
お昼からいただいた飛騨牛
おいしかったな〜


どこかの駅近くのホテルに到着して
未定な予定を相談する

夜のバスまで時間があるから
懐かしい街並みをみんなで歩く
顔ハメをしたり
からくり人形を見たり
商店街のアーケードを
つまみ食いしながら歩いていく


白い雪が
カラフルなライトに照らされて
旧〇〇邸にお邪魔して

そっかあの頃の私はまだ
かつての景色を眼前に見るほどの
妄想力は備わってなかったか

それでも展示された説明に
飾られた柱時計
木のぬくもりを感じて回る

集団で行っても
仲間で行っても
はぐれてしまうのは我が家の血筋なのか
遭遇したり離れたり

携帯にたまる写真とともに
焼き付けていく


パソコンで語る誰かの傍らで
サワー缶やおつまみが
あけられていく

傍らで真っ赤な顔で眠っても
宴会の解散は
タイミングを逃したまま


朝になれば通常運転
朝食をみんなで食べて
今日のバス旅が始まる


白い景色
かの有名な集合家屋に来て
小さなかまくら
様々なキャラクター
色づけされた雪

建物以外にも
見どころはたくさんあって
幸せの小鳥を見つけてはしゃいで
酔っぱらいと思われる


楽しい時間はどんどん過ぎて
最後に立ち寄ったお土産屋さんで
お昼を食べて
工作を見守って

偽物の天ぷら
偽物のレタス

サクッと切れるそれは
本物みたいで


帰りのサービスエリア
ずーっと降らなかった雪と
こんなところで遭遇して

雪見温泉は諦めて
こちらでは珍しい雪と
ライトアップされた富士山マークを
写真におさめる


バスの旅行はこれにておしまい
一人だけ最寄り路線が違うけど
さみしがり屋はみんなについて行って
誰の最寄りでもない駅で
いつものファミレス
若者の味方

ただひたすらにみんな疲れてて
元気があるのは2、3人


私だけバスでさよなら
みんなと最初に別れるのはいつだって私で
いつかは一人になるけど
どうしようもなくさみしかった


ただ
無事に帰ってきたよ

初めての友人との旅行
行き先から
ツアー選択から
みんなで決めて
(流れに棹さして)

夏祭りの帰りに
手をつないで歩いてたことも覚えてる

気にしないふり
勉強のつもり
酔ってたっけ…?


楽しい思い出の後に
必ず訪れる悪い出来事も
そのときには起こらなくて
生きて帰ってこられたこととともに
うれしい予測誤差

あの思い出の場所にもう一度
5年後の私は
立っていたんた

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