01/03の日記

20:52
はざま
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「またね」と言って
家を出る

寒いと寂しいは
どうしても似ていて
あの日の記憶がよみがえる


駅から出た景色が
あまりにも懐かしくて
「ただいま」

言いたくなる

電車に乗る前の寂しさを
なくしてしまったかのような
罪悪感と
どうしようもないほどの
寒さと寂しさ


泣いてしまわないように

星を探す口実で見上げた空
星なんて見えなくて
ただ真っ暗な空が広がる

それもまた悲しくて
泣きそうになるから
重たくなったキャリーケースで
むせび泣く声を隠す


涙も
声も
誰にも届かなくて
自分にしかわからなくて

大声で
大粒の涙で
泣きじゃくってしまえたら

舗装された道を
ひたすらに歩く


懐かしさと
寂しさ

少しずつ増えてきた知り合いと
出会えたらいいな

遭遇したくないな

はざまで

少しずつ欠けていく
お月さまを
ようやく見つける

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19:30
再見
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たくさん遊んで
たくさん食べて
眠くなった時間は
さよならの時間

寂しいと寒いは似ている

あったかかった陽射しは終わり
気温が下がって
月と星の時間になる

「またね」がすぐに来ることも
わかっているけど
ぬくもりから離れられない

たくさん歌って
たくさん抱きしめて
目と耳
感触全てに
消えないように
焼き付けて

寂しさが消えない
今ここにあるものが
思い出にならなくて
離れがたくて
涙が止まらない

ドアを開けると
冷たい風とともに
星とまんまるな月

抱きしめられたまま
月を見上げる
星を数える

「満月になったら会えるから」と
ゆびきりげんまん
涙の通り道をなでられて

大好きな笑顔
涙声の大きな声で
「またね!」と言う

本当は
寂しいのはおんなじだよ

もう少ししたら
教えてあげるね

それまではまだ
月を見上げて
待っていようね

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