03/29の日記

17:58
空への手紙
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届かないとわかって
手紙を書きます


あなたと初めて会ってから
最後に会うまで
3年間

最後に会ってから
もう7年間が過ぎました

たくさん泣いたのに
また私は
泣いてしまうのです


あなたと歩いたところ
あなたと見た景色

あなたの笑顔を思い出して
どうしても私は
涙が止まらないのです


今年も桜が咲きました

あなたと一緒に見たことは
あったでしょうか

思い出すたびに
きっとそばにいて
見守ってくれてるんだろうなと思うから
今日も一緒に見られてよかった

涙のあとに
微笑んでいます


あなたは私の未来を
予言するかのように
言ってくれましたね

そうなった未来で
時にしんどくなりながら
それでも楽しく
働いています


あなたが最後に
切なそうに
さみしそうに
苦しそうに
呟いた言葉を
覚えています

そのときの表情も
声も
今でも
覚えています

もう二度と
そんな思いさせたくない

あなたの笑顔が大好きな私は
思ったものでした


そうして私は
人の笑顔を見るのが好きなのだ

知ることができました


相手が笑顔なだけでなく
私も笑顔でいなきゃな

最近になって
わかりました


ずっと
しんどいの我慢してたみたい

やっと
ありのままの私でいられるようになって
たくさん笑って
幸せに暮らしています


頑張り屋のあなたは
頑張り過ぎてしまったのだろうから
私は頑張れないときは
がんばらないことにしました

自然に頑張れるなら
頑張ればいい

頑張れないなと思ったら
明日の自分や
他の人に任せて
がんばらないことにする

それを自分に
ゆるすようにしました


あなたと同じで
マジメと言われる私だけど
スキマのおかげで
だいぶ楽に
生きられるようになりました


こうして書いてみると
あなたと会っていたのは
一緒に過ごした時間は
とっても短かったようにも見えたけど
やっぱりそんなことはなかったな
って
改めて思います


そんなあなたに
出会えてよかった


あなたのおかげ
と思うことがたくさんあります

書いても
言っても
足りないくらい
たくさんのありがとうを


生きててよかった

生きていてくれたらよかった

もう何度目かわからない虚空への問いを
手紙の最後に残すのは

いじわるでしょうか



***



どうしてあなたは
ここにいないの

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17:11
公園のベンチで
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桜を
見ている

昨日と同じ場所で
同じ
桜を

昨日のような
喧噪はなくて
昨日のように
語らう相手はなくて

昨日よりも散って
昨日より葉桜に近づいた

桜を
見ている


ずっと
バタフライ・イフェクトがこわかった
自分の存在に
おびえていた

花の蜜を吸う鳥が
いるから桜は
散ってしまうのか

私が鳥なら
蜜を吸えなくなってしまう

風が吹いても
何をしても
何をしなくても
桜は散ってしまうものなんだよ


そんな当たり前を
知らなくても
知っても
やっぱり私は
自分の存在が
こわくてたまらない


「いいんだよ」と言う声が聞こえる
私が私であることも
おびえてしまうことも

桜が咲くように
鳥が蜜を吸い
飛ぶように
風が吹くように

すべてまるっと
「いいんだよ」と


聞こえなかった世界に
子どもたちの声

見えなかった世界に
白い鳩


昨日と同じ場所
昨日と同じ桜

昨日はいなかった人
昨日はいなかった鳥

昨日と同じ私
昨日と変わった私

まるごと包んでくれる
あなたは誰ですか?

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