sweet love*
□愛妻料理には危険があります
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「やぁ、来たね。宝生くん!あけまして風祭!」
「……おはようございます。警部、」
「…まぁ、いい!見たまえ宝生くん。」
被害者は渡邉慶一(35)。右手に一生瓶をかかえ、左手におつまみとも見られる、アーモンドとカシューナッツの入った袋をコップと一緒に抱えてうつ伏せに倒れていた。食卓の上には正月ならではの食事が置いてあり、麗子は唾をのんだ
「あれ…何でしょう。この粉のようなもの?」
麗子はテーブルに微かに残っていた粉のようなものに気づく
「…そんなのも分からないのかい、宝生くん!」
「何だかわかったんですか?」
「被害者は、この状況から見て酒を楽しんでいた。つまり、胃やけを止める薬さ」
「…でしたら、何故、あまりお酒は減ってないんでしょうか?」
「……。いや、これは自殺だ!本当さ。宝生くん」
(嘘くさ…)
麗子はため息をつく。
「警部。被害者を調べたところ、どうやらお酒を多量に飲み、料理を食べていたようです。そして被害者のお腹から毒物が検出されました。」
「ハイハイハイハイ!つまり、これは!殺人だね!きっと、お酒の中に毒が入っていたんだよ」
「…」
「…」
(さっき自殺って言ってただろーがっ!)
「…よーしっ!聞き込み調査だっ」
そして麗子たちは、聞き込み調査を開始した