大空の少年、走る!

□始まりは、ただの思いつき
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今日は、ランボ・イーピン・フウ太のちび3人とビアンキ、母さんが出かけて行ったので、
家には俺とリボーンしかいなかった。


最近は、問題を間違えて発砲または爆破なんてことも少なくなり、
体力もつき運動もできるようになったので、修行もそこまで辛くなくなってきていた。


それが逆に俺の恐怖心を煽った。
いつ、更に厳しい修行がくるのかと気が気じゃなかった。


そして、今日だ。
家に俺とリボーン以外誰もいないなんて、そんな絶好の俺をいじめるチャンスをリボーンが逃す訳がない。


しかし、リボーンが決めたことは絶対だ。
1日中気を張っているのでは疲れるし、リボーンからきっと与えられる試練のため体力・気力を温存しようと、
試練を回避することを諦めてゆっくり過ごすことにした。






…あぁ、眠りの世界に入りそう。


夢に旅立とうとしているぼやけた視界の片隅に漆黒と鮮やかな緑がはいった次の瞬間、
何かが頭にフィットした。


「いってぇぇぇ!!」


「相変わらず頭の形がいいな。土踏まずが頭にフィットしたぞ。」


…やっぱりお前の土踏まずかぁぁ!!!


リボーンに入りかけていた眠りの世界から連れ戻された俺は、第一声の叫びは口にだし、第二声の叫びは心におさめた。
我ながら、寝起きでここまでコントロールできるのはすごいと思う。
これは3年間で少し身に付いた、リボーンの理不尽な暴力から回避する方法の一つだ。


あと、この3年間で大きく変わったことがもう一つ。
それは、リボーンだ。


アルコバレーノの呪いがいろいろあってとけたので、20代後半の長身グルモミ野郎の姿になった。


姿は変わっても、中身は変わらない。
大人の姿で人の頭に土踏まずをフィットさせてくるので
こちらとしてはかなり痛いのだ。


「なんだよそれ!? うれしくねぇよ!!
 そもそも、起こすのになんでいちいち土踏まずが頭にフィットするようなことがおきるんだよ!!」


ちなみに3年間、ついついつっこんでしまうこの性格は変わっていない。


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