[進撃]ゆめみち
□愛の扉
4ページ/15ページ
私は巨人にワイヤを引っ掛け、ぐるぐると周りをまわる。
行動を読まれなければいい。
そして行動を読めばいい。
私は余分となる行動を一切省くことにし、女型の目に向かっていった。
シュバッ!
耳障りな音が頭の中で響く
自分の顔に返り血が飛んだ。
やったか?
いいや、掠った。
その時、女型は私の顔を見た。
「…?」
女型は自分の目の前に立ちはだかる私を退かすように払い、払われたは、地面に着地失敗をし、思い切り転がる。
「うっ…う、うぅ…!」
あの顔、どこかでみたことがあった。
誰だったっけ?
女型巨人は私を食べることもなく行ってしまった。
あれには何かの目的意識があるの?
エレンが巨人になる事実を知った今、考えられなくもない事だった。
目が霞む
あの時と同じ感覚だ
トロスト区襲撃のあの時…
私、どうなるのかな?
「ユリ!?」
「ん…。」
「よかった!大丈夫??どこか痛いとこない??」
どうやら少し寝たいたみたい、私の側にはクリスタと愛馬がいた。
頭と腕に少し締め付けられてるなと思ったら包帯が巻かれていた。
クリスタがやってくれた様だ。
「……。」
私は黙って愛馬を撫でると顔を擦り付けて甘えてくる。
「いい子だったのよ!ずっとあなたの側にいたの!
立てる?早く移動しよ!」
クリスタはそう言って私を支えながらゆっくり立たせてくれた。
神だな。
「よし、頑張ろう!」
「…うん!頑張ろ!」
前向きな私を見てホッとしたような顔をしたクリスタに、私は「もう大丈夫!」と言って馬に乗る。