短いゆめみち

□[進撃]恐怖のリヴァイ班
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「オールオ。」

「ひぃ!!」

「何してるのかなー?」

「く、来るなぁぁ!」

「リヴァイはそんなこといわなーい。」

そういってユリは目の影を強くしてオルオに高速で迫った。

「ぎゃぁぁぁぁ!!!」

「ふふふふ。」

オルオはユリからなるべく離れれるように全力疾走で森の中を走る。
すると目の前に人影が…

「ペトラ!ペトラ良かった!あっちにユリが!!」

そう言って振り返ったのは…

「ペトラちゃんかと思った?ざーんねーん、ユリちゃんでしたー。」

同じ様に目の下の影を強くして狂ったように笑うユリ



「いぎゃぁぁぁぁぁ!!」

「オルオつーかまーえたー。」

「あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」


「おい、お前ら。」

このタイミングで現れたのはリヴァイ兵長

怯えて尻もちをつかせているオルオをドン引きしたような目で見て、リヴァイはもっともな事を口にする。


「なんでただのごっこ遊びがこんなに怖ぇんだ。」


「そんなこと言われても、ごっこ遊びするならもっと危険でリアルな方がいいでしょ?」


「いつこんなこと考えついたんだ。」

「う〜ん…。」


1週間前ーーーーーー

ペトラは暇だった。

それは何故かと言うと、訓練前には必ず立体機動装置の手入れをするのだが、昨日は雨で中止になり装置を使わなかったため、今日は手入れの時間が省かれたのだ。

こうやって考えている間にペトラはリヴァイ兵長におつかいを頼まれた。

ハンジ分隊長にこの少し厚めの書類を渡しに行って欲しい…とのこと。

ハンジ分隊長の部屋に行くのはこれで3回目、憲兵団の出入りもたまにあるから嫌だったんだろう。

憲兵団と調査兵団は少し険悪な仲で、例えるなら犬とサルだ。


エルヴィン隊長は犬だろうか?
サルだろうか?

いや!自分なんて失礼なことを!

ハンジ分隊長の部屋に着くともう一人の女の子の声が聞こえた。

ペトラが軽く2回ノックすると「はーい!」というハンジ分隊長の声が聞こえた。

「失礼します!」

部屋にいるもう一人の声はユリ

最近噂になっている子だ

リヴァイ兵長の恋人

でもそれより噂になっているのは

"化け物"

…でもそんなこと関係ない
彼女は兵長の恋人だ。
兵長が認めた女性だ、大丈夫なんだろう。


「ハンジ分隊長!リヴァイ兵長に頼まれて書類を持って来ました!」


「あ〜!ありがと!ユリ、この子はリヴァイ班のペトラっていう子だよ。」

いきなり紹介されペトラが戸惑っていると、友里は椅子から飛び降りて敬礼をした。

「始めまして!ユリライラックです!よろしくお願いします!」

(思ったより礼儀がいい子。)

「噂は聞いているわ、よろしくね。」

「はっ!こちらこそよろしくお願いします!」

「そういえばあなたは何でここに?」

一番気になった事を尋ねるとユリは普通のしゃべり方に戻った。

「ハンジさんに調査兵団と憲兵団の仲について教えてもらっていた所です!」

「調査兵団と憲兵団の仲…。」

リヴァイ兵長の恋人なのに知らないなんて…いや多分そこに惹かれたんだろう。

「犬猿の仲と聞きました!…という事は、エルヴィン隊長は犬なんですか?サルなんですか?」

「うっ!」

(私と考えていたこと同じだ…。)

ここは先輩としてちゃん注意するべきなんだけど、自分も思ってたから言えない!

「犬かサルかぁ…。」

(ハンジ分隊長まで真剣に考えてる…。)

「どちらかというとサルじゃないですか?だって憲兵団は王様を守る番犬っていうイメージだから犬じゃないですか?でも調査兵団は勇敢で戦略面で知的なサルっていう気がしません?」

そっか、そういう考え方もあるのか…
この子って言うことは突拍子もないけど、しっかり考えてるんだな。

なんか、いいこだな…。

そう思っていると、ユリは思い出したようにペトラを見た。

「あ、あともう一つ話していたことがあるんですよ!作戦会議です!」

「作戦会議?」(なんだか可愛いな、やっぱり兵長に憧れているのかしら。)


「はい!今日リヴァイ班のお手伝いをすることになったんです!」




「ん??」
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