短いゆめみち

□[進撃]喧嘩した。
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ユリと喧嘩をした。

いや、俺は悪くない…だろ?


「どっちが悪いと思う。」

カップに入ったコーヒーを飲みながらエレンに問いかけた

「は、はぁ…。

俺は…リヴァ…。」

「あ"ん?」

「だ、だってそうじゃないですか!?

ダメですよ!童話をバカにしたら!」

そう、つまり原因はこうだ。
昨日ユリが休暇をとった時、リヴァイの部屋で一日中本を読んでいた。




「何を読んでいる。」

書類に目を通しながら訪ねる。
だが返事はない。

「おい。」

ユリが反応しない。
どんだけ熱中してんだ

リヴァイは席を立ってユリの元に行くと、読んでいた本を取り上げた。

「あ!!」

「なんだ?美女と野獣?」

「いいとこなの!今やっと二人が両想いになりそうだったの!」

「野獣ってどっちの野獣だ。」

「…へ!変態!動物の方に決まってんじゃん!!」

「お前がこんな本を読むとは意外だな…美女と野獣が…。」

「やめてよ!違うからね!本当に違うからね!そんな話じゃないもん!」

顔を真っ赤にさせながら怒るユリに遊び心が湧くリヴァイ

「あ?何が違うんだ?」

「っ!」

「大体なんの話をしてる。

お前が考えてる野獣と俺が考えている野獣はずいぶん違うみたいなだな。」


ここでユリはキレた

「もう!!リヴァイさっきからなんなの!?本返してよ!!」

リヴァイは面白がって返してくれない。

「私がエレンだったらすぐ取り返せるのにね。」

「なんだと?」

ユリの笑えないブラックジョークに今度はリヴァイがキレた

「リヴァイがそうやって私に嫌がらせするから!」

段々迫ってくるリヴァイに後ずさり、壁に体が当たった瞬間、真横をリヴァイの手が道を塞ぐようにドンッと音をたてて置かれた

いわゆる壁ドンってやつだ。

「ほう、今度は言い訳か。
躾が必要か?

分かった、今お前に必要なのは、言葉による教育ではない…教訓だ。」


そうユリの耳元で囁き、首にキスを落とすリヴァイに対抗する。

「あぁリヴァイ、今私に色仕掛けしても無駄だよ。
しかも今だに口にちゅーしてくれないよねー。」

そしてユリはリヴァイの頭にノックする。

「リヴァイさーんリヴァイさーん留守ですかー。」

リヴァイもキレた。

「てめぇ、言ってくれんじゃねぇか。

ちっ、せっかく優しくしてやったのに無駄にしたな。」

「この後リヴァイが言いそうなことって大体わかる、出ていけでしょ??

言われなくても出ていくもん!」

そう言ってユリは出て行った。
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