[進撃]ゆめみち
□愛の扉
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ある日ユリはリヴァイの部屋で本を読んでいた。
リヴァイはたまにユリの本を読む姿を見て、また自分の仕事に戻る。
部屋にはリヴァイとユリの紙をめくる音だけだ。
二人とも心地良さそうで、たまに紙をめくる音が被るとユリがクスッと笑う
リヴァイは何を考えているのかは分からないが、ユリはとても満足だった。
「…おい。」
そろそろ夕方になりかけた頃、リヴァイは仕事を終え、ユリの寝転ぶソファーにやって来た。
「おい…寝てるのか。」
そう言ってソファーから出る手に目をやるとユリが読んでいた本
「アラジン?」
アラジンという題名の本をペラペラめくると、絨毯に乗って雲の上まで行くシーンで、女の人の所から吹き出しで「外に連れ出して!」と言っている。
その本をリヴァイはペラペラと読んでいくとラストは敵を倒し、二人は結ばれて幸せになった。
リヴァイは本を閉じてユリに布団をかけた。
「そんなに外の世界が見たいのか…。」
リヴァイはそう言ってユリにキスをすると、その本をゆっくり机に置いた。
「ねぇリヴァイ。」
「なんだ。」
「何でいつもキスする時は私からなの?たまにはリヴァイもキスしてよー。」
「…また今度な。」