[進撃]ゆめみち
□エピローグ
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昔々あるところに、巨人と言われる怪物が支配する世界がありました。
そんな世界で生きて、平和のために立ち向かう人類最強の男の子と世界一のファッションニスタの女の子がいました。
名前はリヴァイとユリ
二人は運命の赤い糸で繋がっているとでもいうように出会い、結ばれ、結婚をしました。
危険な世の中だったため結婚式を上げることはできませんでしたが、二人はとっても幸せで世界一の夫婦となりました。
でもそれはまだ始まりに過ぎなかったのです。
「ねぇ起きて!!学校が始まるよ!!」
「…うるせぇな。」
「もう、そんなこと言っちゃって…制服だよ!学ランだよ!」
「ん。」
「じゃああたしが学ラン着るからリヴァイはセーラー服ね!」
そう、この二人はユリとリヴァイでした。やっぱり生まれ変わっても二人は一緒。
巨人の時代と全く変わらないが少し違う所があります。
それは二人は幼馴染で、いつも一緒にいるということ。
ちなみにユリに前世の記憶はありません。
でもリヴァイはしっかりと覚えています。
リヴァイは思い出して欲しくていつも一緒にいるのです。
「ちょっとまて。」
「え?」
「ふざけるな。これが俺のだ。」
「学ランかっこいい!!日本の学校楽しみだね!!」
実はこの二人はドイツから来た交換留学生、交換留学生ということはとっても優秀だということだ。
「リヴァイの鎖骨って本当に綺麗だよね。噛みつきたくなっちゃう。」
「構わんが。」
「いや…いいよ。」
恥ずかしそうにユリはそっぽ向いた。
(前はこんな奴じゃなかったんだがな。)
ちょっとショックな半面女の子らしいところに愛おしさを感じるリヴァイです。
朝の登校。
ユリスマホを持ってウロウロとして学校を探しています。
「リヴァイこっちだよ!」
「いいや、こっちだ。」
ぼーっとしているかと思えばリヴァイもちゃんとスマホを持って調べてあげています。
「こっちだよ!」
「俺が外したことあるか?こっち行くぞ。」
「うーん、絶対こっちだと思うんだよね。」
ユリはそう言いながらリヴァイに引っ張られていました。
そう、ユリはちょっと方向音痴。
慣れれば大丈夫ですが、初めての道には誰かが付いてないといけません。
「ユリ!!リヴァイ兵長!!」
「「??」」
リヴァイは内心ビクッとしました。
それは兵長と久しぶりに呼ばれた事と、ユリが思い出すかもしれないと思ったからです。
「…エレンか、それにミカサ・アッカーマンだな。」
「覚えてるんですね!ユリ!!久しぶりだな!!」
「ユリ!?ユリだよね??」
「???…リヴァイ、知り合いなの?」
ユリはこっそり耳打ちした。
「あぁ。」
「初めまして!ユリ・ライラックです!ドイツ語話せるんですね!凄いです!」
「「????」」
「そういうことだ。」
「あぁ…そうなんですか。」
「お前は日本の学校に通ってるのか。」
「あ、はい!案内します!」
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「うちの学校には第104期訓練兵が多いです。」
「そうか。」
「リヴァイ兵長の所には誰がいるんですか?」
「そのうち分かる。」
「そのうちって俺はドイツに行きませんよ。」
「もう!リヴァイまたそうやって言うんだから!」
「エレン、飴なめる?」
「おぉ!いいのか!!」
「うん、どの味が当たっても文句なしね。」
「うわ…またハッカ入ってる…よし!いいぞ。」
パッケージを見てからおみくじのように慎重に袋をガサガサと漁るエレンを見て微笑むミカサ。
昔より遊び心を持った女の子になっています。
エレンは相変わらずですがいつも楽しそうです。
それはなぜかというと、きっと二人ともちゃんと家族がいるから。