短いゆめみち

□[進撃]さぷらいず
2ページ/9ページ

「ボビン!!」

「わっ!びっくりしたじゃない!」

「聞いて聞いて!」

「何よ〜わかったわ、どうかしたの?ユリ」

「ボビン!私リヴァイに服作ってプレゼントする!!」

「いきなりな話ね〜、何でプレゼントするの?」

「25日は彼の誕生日なの!!」

「明日じゃない!?」

「うん!!だからボビン手伝ってよ!!」

「あ…えっと…もう!わかったわよ!」

「ありがとー!!」


__________________


「じゃあまずはデザインね。」

ボビンはそう言って紙と鉛筆を私に渡す。

「カジュアルだけど、スッキリしてて、大人っぽく!」

「貴方の大好きな言葉ばっかりじゃない?」

ボビンがそう言って呆れるのを横目で流し、私は鉛筆を走らせた。

「大き過ぎず、小さ過ぎず!リヴァイの体にピッタリの…リヴァイしか着れない世界でたった一つしかない服!私がレディースファッションリーダーで、リヴァイがメンズのファッションリーダー!!」

するとボビンはそんな私を優しい目で見つめて静かに言った。

「時々あたし思い出すの、あんたが初めて兵士になる!ってうちに来た日。」

「なんでそんなの思い出すの?」

「…あんたはやっぱり兵士には向いていないわ。」

「でも…。」

「分かってるあんたのことはあたしが一番よくわかってる。」


「それでよし!…スーツだけどスーツじゃないの!この前見たあの生地がいい!!…スーツとは使ってる生地が違って、忙しいリヴァイに楽にきれるようになってて、これなら怪我をしても外に着ていけるし、なんといっても暖かい素材がいいの。」

「あ〜、あの生地ならうちにあるけど、プレゼント渡す言葉とか考えてある?新調するにはサイズ調べなきゃいけないでしょ?」

私達にとって服作りは難しいことではない、問題はどうやってプレゼントするか、どうやってサイズを測るか、である。



「……ペトラさん。」
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ