短いゆめみち
□[進撃]さぷらいず
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「ボビン!!」
「わっ!びっくりしたじゃない!」
「聞いて聞いて!」
「何よ〜わかったわ、どうかしたの?ユリ」
「ボビン!私リヴァイに服作ってプレゼントする!!」
「いきなりな話ね〜、何でプレゼントするの?」
「25日は彼の誕生日なの!!」
「明日じゃない!?」
「うん!!だからボビン手伝ってよ!!」
「あ…えっと…もう!わかったわよ!」
「ありがとー!!」
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「じゃあまずはデザインね。」
ボビンはそう言って紙と鉛筆を私に渡す。
「カジュアルだけど、スッキリしてて、大人っぽく!」
「貴方の大好きな言葉ばっかりじゃない?」
ボビンがそう言って呆れるのを横目で流し、私は鉛筆を走らせた。
「大き過ぎず、小さ過ぎず!リヴァイの体にピッタリの…リヴァイしか着れない世界でたった一つしかない服!私がレディースファッションリーダーで、リヴァイがメンズのファッションリーダー!!」
するとボビンはそんな私を優しい目で見つめて静かに言った。
「時々あたし思い出すの、あんたが初めて兵士になる!ってうちに来た日。」
「なんでそんなの思い出すの?」
「…あんたはやっぱり兵士には向いていないわ。」
「でも…。」
「分かってるあんたのことはあたしが一番よくわかってる。」
「それでよし!…スーツだけどスーツじゃないの!この前見たあの生地がいい!!…スーツとは使ってる生地が違って、忙しいリヴァイに楽にきれるようになってて、これなら怪我をしても外に着ていけるし、なんといっても暖かい素材がいいの。」
「あ〜、あの生地ならうちにあるけど、プレゼント渡す言葉とか考えてある?新調するにはサイズ調べなきゃいけないでしょ?」
私達にとって服作りは難しいことではない、問題はどうやってプレゼントするか、どうやってサイズを測るか、である。
「……ペトラさん。」