[新撃]ゆめみち

□あなただから
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リヴァイver.

「リヴァイ着いたよ!渋谷だよ!」

「おい、離れるな。」

「凄いね!!ねぇリヴァイあっち行きたい!」

正直ユリの記憶がねぇなんて嘘みたいだ。
昔も今もユリは変わらないそれなのに思い出したがらないのはなんでだ
思い出してくれればありがたいんだがな

「なんかデート…。」

「ん?」

「なんでもない。」

前言撤回
もう思い出さなくていい。

「なんだ?」

「いや…別に…。」

今のほうが可愛いな。

「悪い、聞いてなかった。何ていったんだ?」

「えっと…デスノート…。」

(死ぬじゃねーか。)

「間違えた!カメラ!!カメラほしいよ!」

「…そうか。ならそれから買うか。」


________________


「リヴァイリヴァイ!ケーゼ〜!」
※ドイツでいう「はい、チーズ!」


「またか。」

「いいじゃん!日本に来たんだから!」

「バカみたいに撮るな。」

「これも思い出じゃん!写真に残るってとっても素敵なことだよね!リヴァイもそう思うでしょ?」

「…あぁ。」

「日本ではケーゼをなんていうの?」

「日本はケーゼじゃねぇ。チーズだ。」

「チーズ?ちー…ず。本当だ!笑顔になるね!リヴァイ次何が見たい?」

「靴。」

「靴か!じゃあ行こっか!」

______________


「最初はジェラートピケ!!」



「リヴァイ!この部屋着かこの部屋着どっちがいい?」

「どっちも部屋着だ。」

「どっちが部屋着を聞いてるんじゃなくてどっちが可愛いか!」

「……こっち。」

「流石だね!私もこっちが欲しかったの!」

「なら聞くな。」

店員が笑っていた。



「次BURBERRY!」




「リヴァイこのワンピース見て!」

「悪くない。」

「じゃあこれにしよ!リヴァイ何か見たい?」

「ここはいい。」

「そう…ネクタイをちょっと見てから行こっか!」

ちなみにネクタイは全部ユリが決めている



「お腹空いたねー。でもオムライスっていう気分じゃないなぁ〜。」

「じゃあ何が食べたいんだ。」

「リヴァイが焼き鳥っていうから焼き鳥が食べたくなったよ〜!」

「そうか。」

実を言うと俺は外でオムライスは食べたくない派だ。

「ふぅ!ごちそうさま!」

「もういいのか。」

「うん!」



「次は映画館!」

「キャラメルがいい?塩がいい?」

「塩…」

「私キャラメルがいいな〜。じゃあこのごっちゃ混ぜになったやつにしよっか!」

そう言って大きいサイズのポップコーンを買って映画館に入る
買ったはいいがさっきからキャラメルしか食べてねぇ気がした
ユリはキャラメルを食えてるのか

「映画楽しかったね!設備もいいし清潔だったよ!」

「そうか?」

「消臭剤の匂いがたまらない!ホテルっぽい匂い!」

「匂いだけだろ。」

「それより映画館の中でずっと食べてたポップコーンなんだけど、塩しか取れなかったんだ。リヴァイちゃんと食べれた?」

(逆だったのか。)

「キャラメルばかりだった。」




「次は東京タワーだよ!」

「スカイツリーはいいのか。」

「東京タワー方が絶対素敵だよ!それにしても東京には沢山ホテルがあるね!」

(ラブホテルだ。)





「秋葉原に着いたよ!人が多いね!」

「ここで何を買うんだ。」

「わかんない!」

そう言ってユリはスキップして行っちまう

「おい!」

「なに?リヴァイ…怖いよ?」

「ここでは絶対に迷子になるな。」

「え?あ、はい…。」






「ふぅ…疲れたねーリヴァイ。」

「あぁ、お前は楽しかったのか?」

「すっごく楽しかった!!リヴァイは?」

「…楽しかった。」

「……。」

「おい。」

「……。」

「おい。」

「リヴァイこんなにかっこいいのにね。」

「はぁ?」

「なんでモテないんだろ?」


俺は両手にユリの荷物と自分の荷物を持ってタクシーに乗り込んだ


「リヴァイ冗談だって!!冗談だから置いて行かないで!!冗談だから!!」

「黙れ。歩いて帰れ…それか電車に乗るんだな。」

「本当に本当に冗談だから!!」

そういいながらユリは笑った、ちくしょう…ナメやがって
モテないわけじゃねぇんだぞ

「はぁ、本当に歩いて帰らなくちゃいけないかと思ったぁ〜。」

一人で帰らせるわけねーだろ

「帰るぞ。」

「リヴァイ夜なに食べるー?」

「そうだなぁ〜。」

「パンっていう気分じゃないね〜。」

「俺もだ、パンは飽きた。」

「そうだね〜。じゃあパスタにしよう。」

「…。」

「冗談だよ!じゃあ食べ歩きしよっか!」

「食べ歩き?」

「ここにはいっぱい屋台があるでしょ?そこでちょこっとずつ食べながら家に帰るの!」

「ほう…悪くない。」

「あ!リヴァイ、あのお肉屋さんのコロッケおいしそう。」

そう言って店に入っていくユリを見た時、ユリが日本に行きたいと言ったのを思い出した。

< リヴァイ!日本に行きたい! >

< 日本にか?日本語話せるのか? >

< 『ワタシハニホンニイッテニホンノブンカをマナビタイデス。』 >

< !? >

その時から俺も日本語を猛勉強し始めた。


「リヴァイ?」

「ん?」

「コロッケ食べよ?」

ユリは両手に持ったコロッケの片方を俺に差し出した

「あぁ。」

おいしい

ユリが昔を思い出した時、どんな反応をするのか見ものだな
喜ぶのか?目を輝かせるだろうな
泣くのか?それもありうる


でも俺はボビンが言っていた事を思い出した


< ユリはあなたに会える直前に死んだのよ…お腹の中の赤ちゃんと一緒に…。 >
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