[ワンピース] ユメミチ

□かいぐんしょうこう
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______________ ユリver.


いつも平和なこの街で私は子ども達と凧揚げをすることにした
街には人が多く、いつも通りの賑わいだ

(メリーポピンズ / 凧をあげよう)
「たーこをーあげーよおーあーのそーらたーかくー ♪ 」


子どもってなんて可愛いんだろう
子どもの頃のコビーはもっとしっかりしてたなー
心配症で面白くて可愛くて…

最近かっこよくなったな


「おねーちゃんどうしたの??」

「え!?いや!べっつにー!」


「えー!?なにー!?」

「教えてよー!」

「おねーちゃん教えてー?」


「あ!新しい歌何にしよっかなーって〜。」

「凧揚げの歌があたしは一番好きだよー!」

「俺もー!」

「うちも!」

「本当!?嬉しいな!」

そんな話をしていた楽しい昼下がり
突然事件が起きた
誰もが予想しなかった事
私も、コビーも…


「…あ、ああ、あの…ユリさん!!」

「え?」

振り返るとそこには6人ぐらいの男の人がいた。
なんの特徴もない6人の男の人達

「ぼ、僕たちあなたのファンです。」

ファン?アイドルじゃあるまいし…

「あの…すいません、今子ども達といるのでお引き取りください。」

そう言って達去ろうとした時、背中に何かが当たった感覚が脳に真っ先に来た
多分銃だ

「言う通りにするんだ。」

私の耳元で男が話しかけた
すると男の隣にいる仲間が言う
銃特有のカチャカチャする音が聞こえる

「ほーら!だからいったのにー!」

「予想通りだ、全て予想通りだ。」

「そうか。」

「なんだ?文句あるのか?」

「あの!どのようなご用件で。」

私はやっと声を出した
冷静を装ったが、正直足がガクガクする

「あぁ、そうだった。子どもをどけろ、さもないと。」

そういって子ども達を見た

「みんな…。」

私は少ししゃがんでから怯える子供たちの耳元で話しかける

「逃げて。」

その瞬間、私は手を離して背中を押し、走って逃げる子どもたちをぼーっと見ていた
私はどうなるんだろう

「ついてきてください。」

言う通りに…
あぁ、コビーに対策とか聞いておくべきだった。
私は誰も来ないような森に連れていかれる
怖くて怖くて仕方がない…

「疲れたでしょ。ではこれでも飲んで下さい。」

「けっこ「飲んで。」

これは強要だ
私は震えそうになる手を必死に押さえつけ、コップを奪い取り一気に飲む

「はぁ…まず。」

そう言った瞬間、目眩がした
体が上手く動かない
足がぐらつき、体から力が抜ける

怖い、怖い

がちゃ

鉄を音がした
私はそれを聞いて男たちの手を振り払って逃げようともがく

「このっ!くそ!」

確かここ森を走って逃げ切れたら崖だ

行こう

この時死んでもいいと思い、私は地面を蹴るように重力から飛び出した

その後のことは覚えていない




目が覚めたら…



知らない船の上のソファーにいた
潮のいい匂い
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