短いゆめみち
□[進撃]姉と妹
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夜になった
ペトラはお気に入りの服を着ていつもの集合場所に来ると、その5分後にユリが来る
「ペトラさん!お待たせしました!」
「ううん!全然待ってないよ!」
「よかった!じゃあ行きましょう!!」
そういってユリは私の手を引っ張って行く
「今日行く所は私のおうちです!」
「ユリのおうち?いいの?迷惑だったりしない?」
「はい!実家ではなく私個人が所有する家なので大丈夫です!」
「そう…何するの?」
「ファッションショーです!」
「ファッションショー?お昼に終わったんじゃなかったの?」
「パーティーと言えば夜!デートと言えば夜!女の子が綺麗になるのは夜です!」
「ユリのファッションショーが観れるの!?」
わくわくしてきた!
だから夜に誘ってくれたんだ!
「何言ってるんですか!ペトラさんが観られる側ですよ!」
「…え?!」
するとユリは立ち止まって私の手を握る
「ペトラさんは今日のファッションショーのメインディッシュです!私は今までずっとペトラさんに着てもらいたいと思ってた服をデザインして今日、発表する事にしました!是非着てください!」
「そ、そんな…いきなり言われても。」
憧れていた舞台が目の前にあると言うのに私は戸惑ってしまう。
「ペトラさん、人生にたった数回しかない夢の舞台です!女の子だったらウェディングドレスを着なきゃ!」
「う…うん、でもちょっと恥ずかしいかな?」
「大丈夫です!ペトラさんが出た後に私もすぐ行きますから。」
「…が、頑張ってみる!」
「よかった!じゃあメイクから始めましょう!」
そういって私達はわくわくしながらユリの部屋に入っていった。
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「わぁ!」
ユリの家は…家と言うよりファッションショーの舞台だった。
会場は今、照明や椅子の準備などで慌ただしく動いており、裏方ではモデルの衣装の手直しや、メイクをしている。
モデルの顔はメイクさんがいてよく見えないので、なんだか自分がモデルをやっていいのかと心配になってしまう。
私は特別な個室に招かれ、みんなと同じ様にメイクをした。
ユリは他のモデルの様子を見に行くと言ってここにはいない。
「緊張してますか?」
緊張でガチガチな私をなだめるように、メイクさんは優しくマッサージをしてくれた。
(あぁ…気持ちいい。)
「頑張って、今のあなたは今夜限りよ。」
そうだ、今夜限りだね…。
楽しもう!
「はい!」
「いい?ランウェイをゆっくり歩いて中心にきたら一回転するのよ!」
「はい。」
「さぁ出来た!鏡見てみたら!?」
そう言って鏡の前まで連れてこられ、私は初めての自分の姿に驚いた
「…わたし?」
「もうすぐショーが始まるから二階席でみましょう!」
そう言ってメイクさんが凄い勢いで引っ張って行く
男の人が登場した
ショーが始まった様だ。
「Ladies and gentlemen!!
Boys and girls!!
ユリとボビンの奇跡のコラボ。」
そう言って幕が上がり音楽がかかる
I just wanna fall and lose myself
Laughing so hard it hurts like hell
と言う曲に合わせて男女男女の順番で出てくる。
「あ!」