[進撃]ゆめみち
□芋娘の愛おしさ
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一週間前ーーーーーー
「おい!貴様!!」
「はっ!」
「貴様は何物だ!!」
「シガンシナ区出身!アルミン・アルベルトです!」
「そうか!バカみてぇな名前だな!!親がつけたのか!!」
「祖父がつけてくれました!!」
「アルベルト!貴様は何しにここに来た!!」
通過儀礼
それまでの自分を否定して、まっさらな状態から兵士に適した人材を選ぶ。
その為に必要な過程。
ってパパが言っていた
パパも私も涙を拭って兵士になることを決心した。
親離れも子離れもできないままだったからホームシックになったりするかな?
頑張ろう。
「おい!!貴様は誰だ!!」
「はっ!ウォールローゼ出身!ユリ・ライラックです!!」
「そうか!!貴様有名な絵描きらしいな!!そんなんで兵士が勤まるのか!?」
「(リヴァイのためなら)私は頑張れます!!」
「そうか!!へなちょこはへなちょこらしく這いつくばってろ!!次!!」
ふぅ、怖かった
怒鳴られるのなんて始めてだ…
「四列目!!後ろを向け!!」
叫んだのも始めて…
案外私って声出るんだな。
「貴様の心臓は右にあるのかぁ!?コニー・スプリンガー
」
その時私の目に映った芋を持った少女
いや、私だけではない。
隣の子も、その隣の子も
…教官も。
確実に違和感を感じた。
目を泳がせながら芋をひたすら食べる
「おい貴様、何をやっている。」
「……。」
今絶対見てないふりした。
気まずすぎるこの空気
「貴様だ!!貴様に言っている!!何者なんだ貴様は!!」
ビクゥゥ!!
私を含めたみんなの肩が飛び上がった。
自分が怒られてるわけじゃないのに…
エレンとミカサ無反応だ
流石だ!
あれこそが期待の星か!…よし、見習おう。
「はっ!ウォールローゼ南区!サシャ・ブラウスです!!」
私はこの時
彼女と友達になりたい!と思った。