[進撃]ゆめみち
□白雪姫と王子様
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知らない木造の天井が見えた。
私、何してるんだろ。
そうだ、夢を見てたんだ…。
「ユリ?」
あぁ、リヴァイだ。
私が彼に触れようと手を伸ばすと、彼はその手を握りしめて自分の頬に当てた。
「お前、熱があるな。」
「……リ、ヴァイ…。」
私はそこまで言って、やめた。
なんで泣いてるの?
でもリヴァイはそれを隠すように私の額に手を当てる
「熱いな。移動するぞ、落ちねぇようしっかり捕まってろ。」
そういってリヴァイは私をおぶって家を出た。
「しっかり捕まってねぇと落ちるからな?」
「うん…。」
体が重くて、思うように動かない
立体機動装置がないためいざという時リヴァイを助けられない。
「リヴァイ…。」
「なんだ。」
「…気をつけて。」
「あぁ。」
私がいるから派手な動きが出来ないでいる。
リヴァイは今それをもどかしく思っているだろう。
「ありがと。」
掠れた声で囁いた。