[進撃]ゆめみち

□愛の扉
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私は巨人にワイヤを引っ掛け、ぐるぐると周りをまわる。


行動を読まれなければいい。
そして行動を読めばいい。


私は余分となる行動を一切省くことにし、女型の目に向かっていった。


シュバッ!


耳障りな音が頭の中で響く
自分の顔に返り血が飛んだ。

やったか?
いいや、掠った。

その時、女型は私の顔を見た。


「…?」



女型は自分の目の前に立ちはだかる私を退かすように払い、払われたは、地面に着地失敗をし、思い切り転がる。


「うっ…う、うぅ…!」


あの顔、どこかでみたことがあった。
誰だったっけ?



女型巨人は私を食べることもなく行ってしまった。
あれには何かの目的意識があるの?

エレンが巨人になる事実を知った今、考えられなくもない事だった。



目が霞む

あの時と同じ感覚だ

トロスト区襲撃のあの時…

私、どうなるのかな?







「ユリ!?」

「ん…。」

「よかった!大丈夫??どこか痛いとこない??」

どうやら少し寝たいたみたい、私の側にはクリスタと愛馬がいた。
頭と腕に少し締め付けられてるなと思ったら包帯が巻かれていた。
クリスタがやってくれた様だ。

「……。」

私は黙って愛馬を撫でると顔を擦り付けて甘えてくる。

「いい子だったのよ!ずっとあなたの側にいたの!

立てる?早く移動しよ!」

クリスタはそう言って私を支えながらゆっくり立たせてくれた。

神だな。

「よし、頑張ろう!」

「…うん!頑張ろ!」

前向きな私を見てホッとしたような顔をしたクリスタに、私は「もう大丈夫!」と言って馬に乗る。
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