[進撃]ゆめみち

□誓いの印
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待つこと30分後

簡単な編み込みと床まである黄色いドレスを着てきた。

「ねぇリヴァイ!美女と野獣は覚えてるよね!?」

「あぁ。」

「これその時の衣装なの!」

そう言って両手を広げるユリは本当に子どもに見える

「そうか、野獣になってやろうか?」

そう言って軽くユリの首に噛み付くと、「ちょっと〜。」といいながら肩を押す。

「リヴァイも着替えよ!」

そう言って服を渡されクローゼットに入れられた。
たぶんスーツだろう

「それ新品だから大丈夫!」

クローゼットの外から聞こえる台詞に安堵し、着替える。
ポケットのなかに入っていた物をスーツのポケットに移し変えて…




「リヴァイこっち!」

そう言って着替え終わった俺を引っ張っていったところは、部屋の一番奥にある空き部屋

ギィィ

部屋に灯りはなく、大きな窓から見える月の光だけが部屋を照らす
月の光に照らされるユリの顔を見て思わず抱きしめた。

「どうしたの、リヴァイ?」

(悪い、ユリ
お前にまだ言ってない事が山ほどある。

だが言えないんじゃない。)

「ほら、こうやって腰を持って手を握るの。」

(言わないんだ。
それはお前の為だ、ユリ。

俺はお前の為なら嘘だってつく。)

「今から教えるのはワルツっていう踊りだよ!
足は右、左をこうして…」

(だけど、分かってほしい。

俺とユリとの間に何も嘘はない。

今言おう。)

リヴァイは片手を離してまた引き寄せる。

「よく分かってるじゃん。」

そう言ってニコッと微笑んだ。
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