その他夢
□聞こえてくる幸福の足音
1ページ/1ページ
「獄寺くんのお昼ご飯ってコンビニおにぎりばかりだね」
コンビニおにぎり屋上に広がっている光景何だか寂しい。
家庭の事情ってやつだろうか?獄寺くんは1人暮らしらしいし…
(ビアンキもアレ(ポイズンクッキング)だしなぁ…)
「み、見苦しいところを…っすみません10代目!」
「いや、作らないのかなぁと思っただけで見苦しいとか別にっ…」
あぁ、迂闊に話題振れないなぁなんて唸っているとふと母さん特製のミートボールが目に入った。
(男の子は肉、だよね)
「あ、そうだ獄寺くん、私のミートボールあげる!」
謝り続ける獄寺くんの動きが止まる。
山本も。
「ももももしや10代目の手作り…っ」
「え、違うよ!母さんの手作りだから大丈夫大丈夫ハハハ…」
「そ、そっすか…」
あれ、私の手作りだと味が不安だから母さんの手作りの方が安心じゃないのかな?
私が疑問符を浮かべているとリボーンが「ニブちんが」と吐き捨てた(何よ失礼)
「あ、はいお箸ないよね……どうぞ」
ミートボールを箸でつまんで差し出すと獄寺くんは真っ赤になって「無理っス」とか「恐れ多いっス」とか意味の分からない言葉を連発して一向に口にしない。
要らないなら…と箸を引っ込めようとしたら
「いただき」
「「あ」」
パクリと山本が食べてしまった。
「山本おぉっテメェはぜってー果たすっっ」
「ハハハ!」
途端にキレた獄寺くんがダイナマイトを取り出して大変。
私は弁当を抱えて結局避難することになった。
(獄寺くん、そんなに食べたかったなら遠慮しなくて良かったのに…)
「ふぅん、今日は群れてないんだね」
屋上の階段を下りている途中ヒバリさんと会った。
今は屋上に行かない方が良いだろうけど何だか言う気になれなくて閉口(ごめん山本に獄寺くん…)
「これ、もらうよ」
スッと玉子焼きを弁当箱から抜き取られて止める間もなく食べられてしまった。
「だしが弱い。君の母親は上手いんだろう?もう少し習ったらどうだい」
そう言ってヒバリさんは階段を上って行った。
(何で玉子焼きは私が作ってるとバレたのだろう)
勝手に食べて勝手に批評されて何とも腑に落ちない気分だけど…。
「明日から玉子焼きの味付けを母さんに習おう!」
小さな決意を胸に私は階段を下った。
「花嫁修行か。相手はオレより強ぇ奴じゃねぇと却下だゾ」
リボーンがニヤリと笑って父さんみたいなことを言うもんだから、苦笑いが止まらなかった。
(結局2人はヒバリさんに咬み殺された)