彼は無類のバトル狂いだ。でも、ただ人よりほんの少し不器用で、かなり変わっているだけだとも思う。グリーンも私もそれは分かっていた。だから失踪した時も、あまり心配はしなかった(グリーンはかなり心配していたが)


「ぼくは、楽しかったんだ。ポケモンたちと強くなっていくのが…」


「でもチャンピオンになって、図鑑を完成させて、いくら待っても旅の時のようなスリルのあるバトルはなかった」


「ぼくを楽しませてくれる誰かがきてくれるのを待ってたんだ」



レッドは馬鹿だ。きっと最初は少し立ち止まって自分の整理をしたかっただけなのに三年もこんな寒い山にこもって。


「君はきっとぼくを楽しませて……本気にさせてくれる」


えぇ、私が勝つから、そうしたら一緒に旅にでましょう。アナタの時は図鑑が151匹のままでも、世界はずーっと広いのよ。勿論闘い方も増えたからアナタでも勝てない相手が探せばきっと沢山いるわ。早く気づけば良かったのに、馬鹿レッド。誰もアナタに勝てないから、仕方ないから私がわざわざ迎えにきちゃったじゃない。本当に手間のかかる人。



「ねぇ、君は何?」



貴方の世界を壊しに来ました
(君が世界を変える)(三年経っても変わらない)





.

[TOPへ]
[カスタマイズ]




©フォレストページ