銀魂長編小説

□真選組一週間家政婦 1
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「一週間真選組家政婦ぅ!?」

万事屋に銀時の訝しげな声が響き渡った。
新八はその余りの声の大きさに耳を塞ぎながらも、きちんと説明をしようとする。

「はい。さっき近藤さんから電話があって―」
「ダメ。絶対!」
「そんなこと言ったってもう引き受けちゃいましたよ」
「銀さんそんなこと絶対認めないんだから!大体新八だけ引き抜いてくってのもおかしいだろ」
「いや、あんたらが居たら家政婦どころか屯所内めちゃくちゃにしかねないからでしょ」

新八の意見も最もではあるが、ここまで銀時が断固拒否し続けるのには理由がある。
真選組には、土方、沖田、近藤(!)、一応山崎…と、常日頃から新八に想いを寄せている輩が揃いもそろっているのだ。
その上隊士の半数以上も新八に想いを寄せている有り様。
そんなところに、新八を一週間も置いてしまったら、無論身の保証は皆無に等しいからだ。

そんなことを露知らずの新八は、すんなり依頼を受けてしまい、その上待ち合わせを今日の夕方に決めてしまっていたのだ。

「銀さん、真選組ですよ。きっとお給料も弾みます!」

当の新八は上機嫌である。
銀時は今にも跳びはね兼ねない新八を見て、こりゃ止められないな。と、項垂れるのだった。
 
 
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