利団部屋

□今ある幸せ
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団蔵を抱きしめるとドキドキする。
「好きだから」なんて当たり前の理由もあるけれど、それとはもっと違うドキドキ。
心地よくって温かくって、ずっと抱きしめていたくなる。絹のような滑らかな頬や、ふっくら柔らかい唇、ぱっちりとした瞳。全てが愛しい。



「利吉さん、ちゅ、ちゅー」



団蔵はどこから覚えてきたのか、いつもこうやってキスをねだる。なんて可愛いんだ、悩殺されてしまう。
そして悩殺された利吉は、頬を緩ませながら頭をなで、そっと唇を重ねるのだ。



「・・・ん、く・・・」



舌を絡ませると、甘い声が聞こえた。本人曰く、出そうとして出してる声ではない。むしろ我慢してるんだ、と前に言っていた。
そう言う団蔵は酷く必死なようで、顔を真っ赤にさせ身振り手振り大きく動かしならしゃべっていた。思わず笑いがこぼれてしまったほどだ。そうしたら「そこ、笑わないの!」と注意を受けたが。



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