【旅小説】

□埒外黙示録【拘束編】<14P>
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……なぁ三蔵……







……なんだ…?…
…悟浄………







………気付いたんだけど









…………なにが









……月。よく眺めてるよな……









………………ぁあ…









…………なんかあんの…?









…………別に…









………隠すな。………そう言ったろ……?









…………………









………言えない…こと…?









……………そんなんじゃねぇ……











……じゃ……言ってみ…?…












………………かつての師に………








…………………








……………似ている









……ヘェ……月に似てるなんてその人はよっぽどデキた人なんだな…








………?…………









…………ホラ…無口だけど…なっんか優しーんだよな、月って。








…………………








………安心…するよな、月明かりって。……誰かに抱かれてるみてぇな温もりあるよな……?








…………悟浄にはそう映るのか………?








………………まぁな。………三蔵は違うの…?








…………俺は…









………………








…………さぁな…解らない………








………なぁ、三蔵。…おまえが月にどんな思い入れがあるのか今はまだわかんねーけど………









…………?









……………月はお前を裏切ったりしねぇよ。…………だから…








………………









……………そんな顔すんな…………









…………ごじょ……









…………いつでも俺は









……………







…………お前の月でいてやるからよ…






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