遙か平安の時参章

□幕弐夢
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パリンッ



『ッ!』



(汞)「お待ちなさい!」


(桜虎)「ッ!」



『えっ何!?』



みんな行っちゃったんだけど!?



『えっ待って!!!』



桜虎は空飛べるけど、あたしは至って普通の人間なんですけど!?



『主を置いていくなァア』



叫んだ所で誰も戻って来はしない。



あたしは、とりあえず桜虎が追いかけた方へと走った。



『はぁはぁ…いくら…日課で走っても疲れるものは…はぁ疲れる…』



京の街から少し離れた丘。



そこからは京の街が一望出来、紅い月が街を照らしていた。



サーッ



暖かい風が吹いたー。



顔にかかった髪を直すと、少し離れた所に綺麗な金髪を靡かせて遠くを見つめている人影があった。



『…キレイ』



(?)「お前は何者だ?」





遙か平安の時―幾千もの時を経て―挑戦編【紅い月夜】

終わり





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