遙か平安の時参章
□幕参夢
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遙か平安の時―幾千もの時を経て―挑戦編【紅】
京の街から少し離れた丘。
そこからは京の街が一望出来、紅い月が街を照らしていた。
サーッ
暖かい風が吹いたー。
顔にかかった髪を直すと、少し離れた所に綺麗な金髪を靡かせて遠くを見つめている人影があった。
『…キレイ』
(?)「お前は何者だ?」
髪に劣らぬ美しい顔。
長い髪から覗き、こちらを捉える青い瞳。
(?)「何故、こんな夜更けに女人が1人でいる?」
『あっ…散歩です』
(?)「散歩…?不自然にも程がある」
『と言われても…』
(?)「まぁ良い…」
『貴方は…ここで何をしているんですか?』
(?)「…私か?…分からぬのだ」
『分からない?』
(?)「気がついたらここに居た。だから、ここに居る」
『…はぁ』
その人はとてもキレイな方だけど、少し不思議な人だった。
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