遙か平安の時参章
□幕捌夢
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遙か平安の時―幾千もの時を経て―挑戦編【穢れ】
(祈)「次に会った時は必ず、俺の元に着たいと言わせてやる」
『精々、頑張って下さいな♪』
(桃)「………」
『さて、帰りますか!』
(桃)「そうだな。横抱きと背負われるのどちらが良い?」
『えっ?何急に?』
(桃)「裸足で帰る訳には行かないだろ?」
『あぁ…。別にあたしは良いんだけど』
(桃)「お前が良くても俺は困る」
『じゃ、お言葉に甘えておんぶにするわ。お姫様抱っこは恥ずかしい』
(桃)「ほら」
『重いって言わないでよ?』
(桃)「俺はそんなにやわじゃないさ」
『よろしくお願いしまーす』
「『ッ!』」
桃吾の背に乗り、立ち上がった瞬間、桃吾から沸いた血の様な、熱い気が駆け巡って来た。
『今の…桃吾…。もしかして…桃吾は、朱雀の末裔なの?』
(桃)「ッ!…“朱雀の末裔”と何故知っている?」
『夢に…四神が出て来て…。四神の末裔を探し共に京を救えと。桃吾が手を差し伸べてくれ離した時も朱雀が…』
(桃)「そうか…」
『度々1人でどっかに行ってたのって、四神の事を調べに行ってたの?』
(桃)「そうだ。んまぁ周りに俺は朱雀の末裔ですなんて言えないだろ?言えないが、探さなきゃならない」
『そりゃそーだわな』
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