遙か平安の時参章
□幕漆夢
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(?)「聖華!」
『ッ!桃吾!』
(桃)「お前、何だその格好は!?」
『助けが来るのを待ってたけど、待ちくたびれたから動ける格好で逃げ出してきた所!』
(桃)「遅くなって悪かったな!」
『いーえ!助けに来てくれてありがとう!』
(桃)「どういたしまして!」
(祈)「アンタ、姫さんの護衛か?悪いが、こっちに姫さん渡しちゃくれねぇか?これから俺達祝言を挙げるんだ」
(桃)「はっ!?祝言!?聖華、お前何してんだ!?」
『向こうが勝手に言ってるだけだから無視無視!!!桃吾、武器借りるよ!』
(桃)「あっおまっ何で隠し武器の事知って!?しかも1つ2つならず4つも!」
『今はそれより目の前の敵!桃吾は、周りの雑魚お願い。あたしは、頭をやる!』
(桃)「普通逆だが、まぁ良い。行くぞ!」
『うん!』
(祈)「戻って来たか。さぁ、姫さん。俺と戻ろう」
『悪いけど、あたしは帰るよ』
(祈)「帰る必要は無い。ここで一緒に暮らそう」
『悪いけど、あたしにはあたしの居場所がある。でも、ここじゃない。見ての通り、あたしは普通のお姫様じゃない。これでも武士団で上から数えた方が早い地位に居る』
(祈)「俺と一緒に居りゃ、刀を持たなくていいんだぜ?」
『あたしは、望んで刀を握って毎日鍛錬に励んでる。あたしは、他のお姫様同様に大人しく籠の中の鳥になっているつもりは無い。貴方が引いてくれないのであれば刀を交えることになる』
(祈)「悪いが、そりゃ出来ねぇな。俺は女や子に刀を向けるような事は絶対しない。手を上げるなんざ以ての外!」
『貴方に愛され一緒になる人は幸せになるね』
(祈)「俺が今好いてるのは姫さん、あんただ」
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