遙か平安の時弐章
□幕肆月
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遙か平安の時―幾千もの時を経て―平安編【あたしに出来ること】
あたしが平安時代に着て、もう直ぐ一週間になる。
別にたった一週間だし、とくにこれと言って変わったかとはない。
呼ばれなければ、初日に案内された部屋に篭っているだけ。
『暇だな…』
(?)「アンタ、何時までここに居て、何時までタダ飯食ってるつもりなの?」
『ッ!びっくりした…急に現れるなよ…。えっと…』
(水)「水輝だよ。で、アンタ。何時までタダ飯食ってゴロゴロしてるつもりなの?少しはさ、動いた方が良いんじゃない?皿洗いとかさ」
『美子さんが、良いって言うし…』
(水)「はぁ呆れた…。言われたらそこで辞めちゃうの?」
『あまりしつこくしても迷惑だろうと思って…』
(水)「アンタって本当に主の生まれ変わりなの?いくらうん年後の生まれ変わりでも少し位力だってあるでしょ?何で主もアンタをとりあえずでも護れ何て命令したんだろ?小夜の護衛減らしてまですることじゃないよ、まったく…」
『……………』
あたしだって、好きで生まれ変わったワケじゃない…。
特に何が出来るってワケじゃないケド、左の目と耳のおかげで嫌な思いもたくさんしてきた。
出来る事なら、こんな力要らないよ…。
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