遙か平安の時弐章

□幕拾月
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遙か平安の時―幾千もの時を経て―平安編【一年ぶりの都】





−1年後。



(水)「主が帰って来いだって」



「えっ聖志が?」



(水)「正確に言えば、武史様の伝言で主からの連絡♪」



「…まだ1年くらいでしょ?」



(水)「康継の手伝いのおかげかもね♪」



山篭りをして1年が経った。



使える術も増え、山の地形から足腰も鍛えられた。



でも、まだ1年されど1年。



まだ…まだ、たくさんの術を使えるようにならなければ!



(水)「置いて行くよー!?」




『お久しぶりです』



(武)「元気そうだの。…少しの間だが、成長したの」



『いえ、まだ全然』



(武)「術はあれから幾つ使いこなせる様になった?」



『30程』



(武)「その歳でそれだけ使えれば十分だ。後は、自分で力の制御を出来れば完璧じゃ」



『……………』





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