-夢編-
□サラサラと天然と優しさ
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ノックが響く。
「…あ、はい!!」
そうか、今跡部さんは寝てるのか。
「ん…?跡部部長?…あ」
ドアを開けたのは、日吉くん。
すごくさらさらヘアーの子だよ。
ちょっと内巻きが可愛らしい。
「先輩、来てたんですか」
「呼びつけられただけですよ。『今すぐ家を出て俺様の家に来い』ってね」
「そうですか…」
「ん…ん」
ありゃ?起きないなー。
うーん…そろそろ腰が痛いのだが。
「…あ、日吉くん。日吉くんは空手やってるんですよね?」
「細かく言えば違いますが、まぁそんな感じでいいです」
「じゃあさ、跡部さんをベッドに運ぶなんて芸当は出来ちゃったりします?」
「…は?」
あら、日吉くんってクール系以外の表情も可愛らしい。
跡部さんもだけど。
「…何で俺が」
「そろそろ腰が痛いんですよ…助けてくれませんか?」
何となく跡部さんの髪に指を通すと、くすぐったそうに身を捩った。
耳の辺り弱いのか。
「…じゃあ、先輩は何してくれますか?」
「ほぇ?」