-BL編-


□甘えた。
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「んー…やっぱ無理や、景ちゃん。眠い」
「まだ我慢しろって。トリートメントしてねぇんだから」
「うー…シャンプーだけでええよ〜」
「ダメだ。絡まるだろ?」
「うー…ねむいー」
「我慢しろって」

こうなった忍足は、扱いにくい。眠いを連呼し続け、体重をかけてくるからたまったものじゃない。
どうにかバスローブを着せて、ベッドに放り投げた。

「ふえぇ…景ちゃん酷いわぁ」
「眠いんだろ?勝手に寝てろ」
「うー…」

まだ生徒会の書類を書き上げていない俺様は、忍足を無視して机に向かった。

数十分後。

「ったく、会長様にこんなもん書かせんじゃねぇよ…書記の仕事だろうが…っと、できた」
「けーちゃーん…おわったぁー…?」
「なんだ、まだ寝てなかったのか」
「けーちゃんと一緒に寝るんやー」
「…はぁ、しょうもねぇやつだなぁ…わかった。もう寝る。明日はちゃんと起きろよ?」
「うん…おやす、み…」

俺様が布団に入ると、即座に寝落ちしやがった。

…寝顔、子供だよな。

コイツが何を思って俺様に甘えてくるのかは、さすがにわからねぇ。けど、しばらくは征服欲も満たされそうだから、それでよしとしようか。
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